レンズ交換可能な二眼レフ マミヤC220

二眼レフというと、クラシカルな外観やミラーショックとブラックアウトが無い静かでショックの無いシャッターなどのメリットがあるものの、上下のレンズで縦方向のパララックス(視差)が出る欠点や、レンズ交換式にすると、ほとんどの二眼レフはレンズシャッターのため、フィルムの遮光問題や交換レンズを作ると上下レンズセットの物を作らねばならず、ほとんどは標準レンズのみのレンズ固定式です。


35mm二眼レフではコンタフレックス(戦前型)がレンズ交換式ですが、このカメラは撮影レンズのみ交換で、ファインダー内に85mm、135mmの枠が入っており、そこで写る範囲を確認する方法でした。


また、コニオメガフレックスも二眼式でレンズを交換できますが、ボディー内にミラーを持たず、どちらかというと、プレスカメラに近い特殊カメラといえそうです。

その他、一部にはフランスのレックスレフレックスのようにレンズを交換するのにビスを外して前板を外して、一枚フィルムを感光させて(一枚無駄にして)交換するという物もありますが、全く実用的とはいえません。


二眼レフの王者的な扱いのローライもレンズ交換二眼レフは出さず、広角レンズのディタゴン55mm付きのワイドローライ、望遠レンズのゾナー135mm付きのテレローライなどを出して、広角、望遠撮影ができる二眼レフを出していますが、広角、標準、望遠の三本を使うとなると、カメラも三台持っていかなければなりませんでした。


そんな中マミヤはマミヤSIX(蛇腹のスプリングカメラ、レンジファインダーレンズ交換機のニュー6は違います)で距離計の連動をバックフォーカシング方式で行いピントを合わせるなど、他社がやらない工夫を凝らしたカメラを造るようなメーカーだけ有って、二眼レフも実用的な二眼レフを出してきます。


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※※マミヤC220と交換レンズ、ポロフレックスファインダー※※


最初にでたレンズ交換式のマミヤの二眼レフは1957年発売のマミヤフレックスCプロフェッショナルでした。その後シリーズはノブ巻上げのC2、クランク巻上げのC3となり、2系が普及モデル、3系が高級モデルとなって二路線で進んでいきます。

その後C33でセルフコッキングやパララックス自動修正が搭載され、C22、C33から220フィルムが使用可能になりました。

さらにその後、C330、C220に進化し、これがほぼ完成形となります。


C330はセルフコッキングで、ファインダースクリーン交換可能や2箇所のシャッターボタンなどがC220との違いです。


一方C220はセルフコッキングや前面のシャッターボタンがない変わりに標準レンズ80mmf3.7付きで1331gと軽量です。C330は標準レンズ105mmf3.5DS付きで1700gとかなり重量がかさみます。(ただ、レンズも80mmの方が多少軽いのはありますが)


この後、C220はプロフェッショナルfにマイナーチェンジ、ピントフードがワンタッチ式に、C330もプロフェッショナルfにかわりこちらもワンタッチピントフードや密閉式のピントフードになります。


最終モデルは1983年発売のC330sでボディーが軽量化されましたが、プラスチックになりました、1994年まで生産が続けられ、最初のマミヤフレックスCプロフェッショナルから数えると、40年近く改良されながら生産された長寿二眼レフシリーズでした。


私がレンズ交換できる二眼レフがあると知って欲しいと思ったのは、まだクラシックカメラブームの真っ只中でした。


私はセルフコッキングやオートマットはいらないので、軽い方がよいと思いC220を購入しました。


C220プロフェッショナルのスペックを書きますと


1968年4月発売
標準レンズはセコール80mmf3.7。  
3群4枚のテッサー型です。シャッターは機械式レンズシャッターのコパル00番でB、1~1/500秒です。
フォーマット6×6cm
ピントグラスは固定式。
フィンダーは交換式。
巻き上げはノブにクランクが内蔵されているので、ノブでもクランクでも巻上げできます。

ピントあわせは蛇腹使用でラックピニオンによる繰り出し式です。
二重露出防止装置有、多重露出も可能。
重量は標準80mmf3.7付きで1331g
発売時の価格は80mmf3.7付きで34900円、ケース1000円でした。


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※※巻き上げノブにはクランク内蔵、シングルとマルチで二重露出防止と多重露光、120と220でカウンターを変更します。


C220用のセコール80mmf3.7のみシャッターがコパルですが、他のレンズはセイコーの機械式レンズシャッターがついています。また、この80mmf3.7はコミナー銘のレンズをつくっていた日東光学製という話があります。


交換レンズは広角55mmf4.5、広角65mmf3.5、標準80mmf3.7、80mmf2.8、標準105mmf3.5、105mmf3.5DS、望遠135mmf4.5、望遠180mmf4.5、180mmf4.5スーパー、望遠250mmf6.3と豊富です。


105mmf3.5は3群4枚のテッサー型、105mmf3.5DSは3群5枚でビューレンズにも絞りが付いており、被写界深度がファインダーで確認できるようになっています。80mmf3.7はテッサー型、80mmf2.8は3群5枚です。180mmf4.5は3群4枚、180mmf4.5スーパーは4群5枚です。

同じ焦点距離でも作られた年代で外観が違ったりします。レンズ構成が違う物もあるかもしれません。極初期のマミヤフレックスC用のレンズはシャッタースピードの最高速度が1/400秒までの物です。

80mmf3.7と250mmf6.3はセルフコッキングに連動していません。

35mmフルサイズ換算でいうと、55mmは約30mm、65mmが約35mm、80mmが約45mm、105mmが約55mm、135mmが約75mm、180mmが約100mm、250mmが約135mmに相当します。ただ、スクエアフォーマット(正方形)なので、35mmフルサイズの感覚とはやはり違う気もします。

個人的感想ですが、発色もニュートラルでシャープでよいレンズたちだと思います。


よく、66のようなスクエアフォーマットは後で上下か左右カットすればいいという話を昔はよく聞きましたが、それなら、最初から645のカメラを使えばよく、やはり、スクエアフォーマットの作画を心がけた方が面白いと思います。

レンズの交換は、ノブをひねって遮光板でフィルム面を遮光して、上下レンズが付いたレンズボードをほぼ半周抑えている針金状の押さえを外してレンズを取り外し、レンズを交換します。

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レンズを取り付けたら、針金状のロックでボードを固定して、フィルム遮光板を跳ね上げます。フィルム遮光板をおろさないとロックが外れない仕組みになっています。また、遮光板が降りている時はファインダー内に赤べろの指標が出るので親切です。

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レンズは初代マミヤフレックスCプロフェッショナルから最終のマミヤC330プロフェッショナルSまで共用できます。


Cシリーズの特徴として、ピント合わせに蛇腹を使っており、縦方向のパララックスがあるもののかなりの接写が出来る点が上げられます。(C220の最大蛇腹繰り出し量は55mm、C330は60mm)

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また、ファインダーも通常のウエストレベルのほかにポロミラーを使ったアイレベルファインダーや、Cdsを使ったメーター内蔵のファインダーなどもあり、二眼レフのシステムカメラとして異彩を放っています。(C330系はスクリーンも交換可能)

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※※ポロフレックスファインダーです。日本光学が作っていました。※※

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※※ポロフレックスファインダーにレンズは180mmf4.5スーパーを付けた状態。※※



フィルムの平面性にも気を使っており、途中でフィルムお90度折り曲げる場合が多い二眼レフにあって、C系はストレートフィルム送りなので、平面性と言う点でもよいと思います。

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※※スタートマーク合わせのセミオートマット、圧板回転で120、220に変更できます。※※


高機能なC330系、多少機能は減りますが中判システムカメラとしては軽量なC220、どちらも面白いカメラと思います。

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※※透過ファインダー用のマスクもあります※※


縦方向のパララックスがある点やプレビューで被写界深度が見られない点(105mmf3.5DSのみ、ビューレンズにも絞りがあり被写界深度が見られる)は一眼レフに劣るかもしれませんが、二眼レフなので、手持ち撮影時でもミラーショックが無く、また三脚に付けてスローシャッターを切るときでもミラーショックが無い点はとてもよいと思います。またミラー駆動によるブラックアウトも無く、シャッター音も静かな点もメリットだと思います。


マミヤC220を私が中古で買った当時は、まだマミヤOPが中判カメラの販売を続けており、C系は終了していた物の、マミヤ645系やRB67プロSD、RZ67II、マミヤ7IIなども販売されていました。

私の買ったマミヤC220は、ボディー下面についていたプロフェッショナルの名板が欠損していましたし、その後買ったセコール250mmf6.3の銀リングが一個欠損していました。当時、駄目もとでマミヤOPのサービスセンターに連絡したところ、なんと部品があるとのことで、部品のみ販売してくださり、とても対応がよかった記憶が残っています。

そんなマミヤも2006年4月にはカメラ部門全てをコスモ・デジタル・イメージング株式会社へ譲渡、その後、マミヤ・デジタル・イメージングとして、カメラ部門は継続されましたが、なんと、2015年12月マミヤ・デジタル・イメージングはマミヤ光学系の事業をPHASE ONEに買収されてしまいました。


マミヤ7IIやRZ67プロIIDも知らぬ間に生産終了になっており、645AFDIIIや645DF+などももはやなくマミヤのカメラの歴史は幕を閉じました。


中判のマミヤといわれたマミヤの中判カメラ達、非常に使いやすく優れた物が多いです。マミヤC220は中判システムカメラとしては軽量で、交換レンズも広角55mmから望遠250mmと豊富で、ミラーショックやブラックアウトも無く、また何より、二眼レフでレンズ交換が出来る面白さもあり、今使っても十分他に強いまた写りのよいカメラだと思います。




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