唯一実用な35mm二眼レフ? アグファフレキシレッテ

二眼レフといえば、ほとんどが6×6cm、4×4cmなどスクエアフォーマットのものが多いです。

というのも、ウエストレベルファインダー搭載のカメラで縦位置となると、やったことがある方ならわかると思われますが、絶望的です。

かといって、重いペンタプリズムを乗せて、さらにレンズがビューレンズ、テイクレンズの二つを搭載するとかなりの重さになってしまいます。

このあたり、ポロプリズムファインダーや多数の交換レンズを用意したマミヤCシリーズは異端児として(ローライフレックスはFタイプではプリズムファインダーは用意されましたが)、ローライやマミヤなどのプロ機を除いてほぼ、8割方は機構が単純で作りやすいという点で多くのメーカー(中にはメーカーと呼べないようなところまで)特に日本で大量に作られました。

時計のシャブロン組みと同じで、シャッターとレンズを買ってきて、ボディーを板金作った4畳半メーカー、銘板だけ変えたもの、いろいろと出たのが6×6二眼レフでした。


ところが、35mm二眼レフとなると、一気に数が少なくなります。コンタックスボディーから発展した超高級カメラでレンズ交換可能なコンタフレックス(戦前二眼)や珍品ヤルーフレックス、トヨカ横二眼、比較的見かけるボルシーC、etc。

しかし、横長な35mmではどうしても縦位置撮影が不便で、ボルシーCは別にビューファインダーと連動距離計を備えています。ウエストレベルファインダーも見づらく何のためについているのか、今ひとつわかりません。(作りも今ひとつ)


そんな中、個人的にはほぼ、唯一実用になる35mm二眼レフと思えるカメラがアグファのフレキシレッテです。

もともと、アグファオプチマをベースに作られたカメラでそのボディーを上下逆さまにしたようなつくりで巻き上げレバーがボディー底部左側に移っているのがちょっと使いづらいです。

画像
    ※※ピントフードを立てた状態


画像
※※ピントフードをたたみ、フィルター兼フードをはずした状態


出色なのが、ひとつのヘリコイドにテイクレンズ、ビューレンズを二個入れて、ひとつのヘリコイドで繰り出し、さらにウエストレベルファインダーの蓋と後ろ側にレンズを組み込み、ルーペを上げた状態でビューファインダーとして使えます(ピント調整機構は無いですが)、そして、ウエストレベルファインダーが見やすい、しかもスプリットイメージが入っているのもピントあわせによいです

これにより、ピント合わせもしやすく、縦位置もピントあわせが、ワンテンポ遅れるものの、アイレベルファインダーに覗き変えてフレーミングで来ます。

シャッターもプロンターのSVSでB、1~1/500秒です。
画像
※※スプリットイメージのある見やすいピントグラス


画像
※※主に縦位置用のアイレベルファインダーも搭載しています。


画像
    ※※覗くとこんな感じです。


レンズはトリプレットタイプのカラーアポター45mmF2.8です。

画像
上下に同じレンズが並んでいます。


画像
◎◎このフード兼フィルターがすばらしい!!


発売が1960年と遅く、普通は二眼レフから一眼レフへ発展していきそうですが、実はフレキシレッテの前にレンズシャッター一眼レフ(アンビフレックス)をアグファは出していたのですが、機構の複雑さや生産コスト高など、さらにファインダーのブラックアウトなどの問題を鑑み、フレキシレッテを出したのかもしれません。

ただ、あまり売れなかったようで、あまり見かけないカメラですが、35mm二眼レフとしてはボルシーC、同じくアグファのオプチマレフレックスなどとともに比較的見つけやすい部類ではないでしょうか?

フレキシレッテの後に出たオプチマレフレックスはフレキシレッテにペンタプリズムを乗せ、プログラムAE専用機にしたようなカメラでした。

ペンタプリズムの分さらに重くなってしまい、機械シャッターながらプログラムAE専用なので(フラッシュ用と長期露光用にBと1/30はマニュアルセットできますが)、セレンメーターなどが壊れると使えなくなってしまう不安もあり、そういう点でもフレキシレッテは安心ではないかと思います。


ただ、やはり使いづらい点もあり、まず、シャッター、絞り、ピントが薄いヘリコイドに密集しており操作がやりづらい、ヘリコイドの繰り出しがやや重い(私の固体のグリスがだめなだけ?)、巻き上げ位置が底部左側、そして、大柄でカメラ自体がこのクラスとしては重い点。
画像
※※この薄い空間にヘリコイド、絞り環、シャッター環がひしめいています。

また、横位置でのスローシャッターを切るときのシャッターブレも注意が必要です。

今のミラーレスなどのように手ブレ補正などもちろん無い時代、ウエストレベルファインダーだとどうしても左右の手二点保持になります。

縦位置で撮る時は縦一様のビューファインダーを目に当てるので三点保持となりブレ辛いのですが、1/30秒で撮った横位置にブレが結構見られました。

シャッターが突然ガチャンと落ちる感じなのもちょっと残念です。シャッターボタンの位置も多くの66、44二眼レフがボディー前面にあり、押し込むタイプなので、二点保持でもブレ辛い(とはいえストラップは使ったほうがいいですが)のですが、フレキシレッテはオプチマのボディーがベースなので仕方が無いのかもしれません。

ただ、軍艦部右上のあの位置はどうしてもウエストレベルの位置ではぶれやすく、このブレやすさは指摘されたのか、オプチマレフレックスではシャッターボタン位置がレンズ横に移り、大型のものに変更されています。


対策としては短めのネックストラップなどを使い首からピント張りシャッターを切るとブレ防止に役立つと思います。
<!-- ウ

とはいえ、そのユニークな外観、35mm二眼レフとしては使い勝手のよいカメラで持っていて面白い、使って楽しいカメラだと思います。

欲を言えば、ビハインド式のレンズシャッターですし、ヘリコイドにレンズが二個が入っているので、広角35mmと望遠100の二本くらい交換レンズがあれば面白かったのではないかと思います。

ただ、あのヘリコイドに二個レンズを並べねばならないので、かなり暗いレンズになってしまうでしょう。あの頃の初期のレトロフォーカスの広角は前玉が大きくなるので無理でしょうし、45mmの標準でカツカツの感じも受けます。

100mmくらい作るとF6.3とかになってしまって実用的ではないかもしれませんし、さらに縦位置用のマスクを作ったりするとなるとやはり現実的でないのかもしれません。


このあたりがどうしても35mm二眼レフが発展しなかった要因かもしれません。35mm二眼レフでレンズ交換ができるのは、ツァイス・イコンのコンタフレックス(戦前、二眼)だけのような気がします。

せっかくアグファのカメラなので、アグファのフィルムで撮ってみたところですが、現在のカラーリバーサル、カラーネガはどうやら富士のもののようです。箱にメイドインジャパンとあります。

モノクロ関連はローライブランドフィルムともどもドイツMACO傘下のようで、メイドインEUとあり、どこで造っているかよくわかりません。

一度フィルムメーカーとしてのアグファは倒産しているので(2005年に破産、フィルム部門だけ切り離されたアグファ・フォト有限会社が破産、アグファ・ゲパルトはまだあります。)倒産ブランドをMACOが多分買い取ったのでしょう。


カメラ事業は1983年にすでに撤退しており、まさにアグファは遠くなりにけり・・・・


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック